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Masquerade~after 

続き物のその後ですので、題名には「after」と命打っています。

一つ目、マスカレード。
これは、ハッピーエンドのその後ですので、
別れで切った人はスルーの方が良いかも知れません。

それでは。






『Masquerade~after 御礼』






「ここは?」
「あ、そこはね。先の方を半分程削ったら、今度は根元から先に向かって削って行くんだ。
同じ厚さになったら、又最初の様に先を半分程削ってね。そしたら繰り返し」

「うん、解った!」
「そうそう、ゆっくり丁寧にね」


「あ!」

「あっ…。残念。割れちゃったね」


「うぅ…。何で上手く行かないんだろう…」


「ちょっと力を入れ過ぎてるのかも…。
メノウよりもシェルは丈夫で硬いと言われているけれども、それでも割れやすいんだよ。
優しく扱わないとね」


「優しく扱っているつもりなんだけどなぁ。フェイトママのとどう違うんだろう…」





小さな庭の一角にある掘っ建て小屋のテーブルを眼の前に、首を捻りうんうん唸っている
可愛いわが子を眼を細めて眺めているフェイトは、側にある箱から加工されていないシェルを一枚手に取る。



カメオの作り方を教えて!とヴィヴィオに頼まれたからだ。






「まだ始めたばかりだからね。直ぐにコツを掴めたら、フェイトママ、要らなくなっちゃうよ。
割れてない部分でもう一度練習して。側で一緒に作ってあげるから」



イスを何処からか引っ張り出し、ヴィヴィオの隣に座ると、手に取ったシェルを台座の上に固定する。
道具を取り出してヴィヴィオと同じ模様を作りだすように先の方をゆっくりと削り始めた。




「ほら、こうやってね。時には一定の方向に削ることも大事なんだけど…。
細かい技術は置いといて、まずは削る事に慣れてみようね。あせっちゃ上手く行かないんだ」



あれよあれよと台座の上のカメオが形作られて行くのに、ヴィヴィオが目を輝かしながら眺め、それにフフと笑みを浮かべながら、初めて親方に習った時を思い出していた所に、
フェイト王子~と聞きなれた声が聞こえる。



「あ、時間切れみたいだ。ヴィヴィオ、ゆっくりやっててね、材料は此処に沢山あるから。
フェイトママ、お仕事終わったら戻ってくるからね」


「うん!」



カメオから目を離さずに元気いっぱいな声を発する姿を確認しながら小屋のドアを開くと、ちょうど向かいから優しい笑みを浮かべながら、ゆったりと歩く姿が見られた。



「ヴィヴィオ。頑張ってる?」

「うん、始めたばかりだから悪戦苦闘してるよ。でも最初は皆そうだから気にしてないけどね。
それより王子っての、やめてよ。まったく、なのはまで…」

「あれ?嫌だった?特別なんだけどなぁ~」


「そりゃ。特別だよね。なのはを娶るには王族にならないといけないからこうするしかないって、はやてとクロノが言うもんだから国王制度じゃない此処の王になったんだよ?
せっかくカリム・グラシア教皇から議会制って通達があったってのにさ」



クスクスと隣で笑いながら歩くなのはに頬を膨らませながらフェイトは続ける。




「簡単になれるもんじゃないのに、あっという間にセレモニーとかまでなってさ。
朝起きたら礼服に着替えろとか…。
教皇の通達書とか当日にしか見せてもらえなかったんだよ?

考えてみれば…。

なのはは第二王女だし、なのはだって士朗さんや桃子さんに王族抜ける承諾してたんでしょ?
だとしたら私がなる必要性なんてないよね?だまされたんだよ。はやてとクロノに…。

あ~、なのはも知ってたんでしょ?」



「そりゃあ…ね。はやてちゃんとは連絡は欠かさなかったし…ね」


「もうっ。なのはまで」



「フフフ。ごめんね。悪気があったわけじゃないよ。はやてちゃんもクロノ君も、皆フェイトちゃんの為を思ってだよ。
だってフェイトちゃん騎士で辞めるつもりだったでしょ?
いくらわたしが市民になったって、旧王族の地位は抜けないんだよ。特に貴族の頭からはね。
玉の輿をねらってるって要らない中傷から守る為だって。
ほら、色々しがらみが多いの知ってるよね?」



「そりゃ…あ…」



「それにね…。わたしにとっては王子様。地位とか王族とかそんな名前じゃなくてね。
わたしをあの暴君から救い出してくれて、優しく包んでくれた王子様なんだ~」

「なっ」


「言ってるでしょ?特別なんだって。皆が呼んでる意味とは全然違うんだよ?」


「あぅ…。そう言うことなら…。でも…、貴族だって市民だって女性って解ってるのに王子とか…。
あ、なのはは別に良いんだよ?そう言う意味ならさ。他の皆がそう呼ぶのが…」


「それも説明してたでしょ?クロノ君が。書類上は王になるって。
だって同姓婚って此処所かどの国も認められてないんだから。
教会が許してくれる訳無いって。

皆も解ってるから王子って呼んでるんだよ。王じゃあもっとフェイトちゃん嫌でしょ?
皆、フェイトちゃんの事大好きなんだもん」



「それもこれもなのはのおかげ。市民として生活してたあの頃が無かったら、今頃暴動が起きてるかも。
それが無いから今の所ほっとしてるんだけどね…。
後は何時教皇に性別がばれるかってヒヤヒヤしてる。カリム・グラシアって謁見した事ないから…。
呼ばれたらどうしようって何時も思ってるし。思いすぎて胃が痛くなりそう…」



「フフ。カリムさんねぇ~。素敵なお姉さまって感じだから大丈夫じゃないかな?
それにわたしの気持ちとか凄く良く理解してくれてるし」


「なのは、知ってるの?あっ。王族だからその関係?」

「ううん、司祭様とはやてちゃんの繋がりでね。王族は関係ないよ」


「ヴェロッサ?そうか…。でも幾ら司祭でもそう簡単に謁見出来ないよね?
教皇なんて…。ん?はやて?何ではやてが…?」


「ん、そういう事」

「えっ?そういうって…。えぇ??」


「フフ。だからね、はやてちゃんにはとてもお世話になっちゃってね。
今度二人できちんとお礼に行かないとね」


「えっ。えっ?何で??そんな事一言も…」


「仕方ないよ。フェイトちゃん知っちゃったら結婚。してくれなかったでしょ?友達差し置いてって…。
わたし達とは違ってすっごく難関な問題なんだからね、なんせ教皇なんだもの」


「そっか…。はやて…。そうだね、お礼、いかないとね」

「そうだよ~。頭上がんないよ~。足向けて寝られないんだからね~」

「はやては私に、昔棒で突いていたけどね」


「フフ。でもね、一つだけ、お返しできるかもなんだよね。それで、説得したって言っても良いのだけど」


「ん?何?なのは説得したの?はやてを?」



「ううん。教皇様を…ね。隣人だけではなく、全ての物を愛せよ。

これって、性別関係なくでしょ?私達が礎となり、土台になりますって。
毎日幸せで、お互いに愛して、そして民にも愛されて。そういう国を作って。

皆に此処の当主様は素晴らしい人だって認識されれば、今度はそれを例にして教皇様が動けば良いって」


「な、なのは教皇にそう言ったの?そ、それで?」


「ん?見届けますって。優しい笑顔でそう言われたよ?だからフェイトちゃんも頑張らなくちゃね?」


「うぅ…。責任重大だ…」

「あら?出来そうも無いの?只わたしを愛してくれるだけで良いのに?」


「ち、違うよ!そんな事は取るに足らない事だよ。だって意識してやるものでもないでしょ?決まってる事なんだから。


そうだね…。はやての為にも、自分の為にも。そして、なのはの為にも頑張るかな?
うん。そうと解ればさっそく、仕事してくるよ」


「はい。頑張ってね。皆会議室でまってるから。ヴィヴィオはわたしが様子見ててあげる」


「うん、それじゃあ行って来るよ。あ、優しく扱うにはどうすれば良いのかってヴィヴィオが悩んでいたんだ。教えてあげてくれる?」


「ん~。優しい扱い?」

「フフ。なのはなら解ると思うよ。何時もそうされてる自覚あると思うけど?
それじゃあ、後でねなのは。愛してるよ」



「――っ!フ、フェイトちゃんったら!もう~!!」



真っ赤になったなのはの顔を背にフェイトは謁見の間に走っていった。





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